2023 有馬記念予想

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1枠1番 ソールオリエンス

皐月賞を勝ったおかげでやいのやいのは言われないが、レースが終わってから突っ込んできた菊花賞には「キレのあるナイスネイチャ」の感も。ただ乗り替わりの川田なら大外は回さず馬群を割って伸びてくるのでは。今後善戦マンになっていくかどうかここで決まりそう。

 

1枠2番 シャフリヤール

ダービー馬がこれほど人気がないとは。という見方もできるが、今年は迷走の一年だった。香港での出走を断念してこちらに向かってきた点も、狙ってきた馬と比較すれば明確にマイナス要素。

 

2枠2番 ホウオウエミーズ

新潟→福島からの転戦は好みだがここではちょっと。6歳牝馬に来年も現役生活があるなら、ぜひ函館と札幌も。

 

2枠4番 タイトルホルダー

この馬を頭に据えると決めるなら予想は楽なんだけど、楽するためにやってるわけでもないので。ピークは過ぎてしまったかなと。ただ先行争いでアイアンバローズと比較するのは失礼かと。

 

3枠5番 ドウドュース

「ピッチ走法は短い直線で活きる」とも言われるが、この馬はどっしり構える競馬で良さが出る方向に進化しているような。秋G1の3戦目なのも現代の競馬ではとりわけ上積みを見込みにくく。

 

3枠6番 ディープボンド

先週の朝日杯FSでは田原成貴が激怒する競馬をやらかしてしまったマーカンド。だからこそ揺り戻しで期待したくなる面もあるが、どうも今の中山は時計が早くて適性面で難しそう。

 

4枠7番 アイアンバローズ

3コーナーまで頑張れ!ステイヤーズSは見事だった。

 

4枠8番 ライラック

調教が良く、週半ばまでの「穴馬枠」の記事にはよく登場していた。レースが近づくにつれ名前が見出しにならなくなったのが現状の力関係。オルフェーヴル産駒ではあるが、隣の馬もそうなので。

 

5枠9番 ヒートオンビート

2500mに実績のある馬ではあるが、春の日経賞では6着だった。ここでスポットライトを浴びるには適性だけでは強調しづらい。

 

5枠10番 ジャスティンパレス

あのイクイノックスと0.6秒差の2着は、実質1着と解釈していい天皇賞・秋。秋2戦目でジャパンCではなく有馬記念に向かってきたのは、最初からここが狙いだった証。横山武史の継続騎乗も心強い。

 

6枠11番 ハーパー

リバティアイランドと同世代だったのは不運だが、3歳牝馬は突出した力がないと有馬記念では通用しない。54キロも8枠2頭と2キロ差ではさしてアドバンテージにはならず。

 

6枠12番 ウインマリリン

無事の完走を。せめて松岡に乗ってほしかった。

 

7枠13番 タスティエーラ

菊花賞をステップに有馬記念に向かう大胆なローテーション。モレイラからムーアへの乗り替わりもいまさら見直す要素はない。おそらく先行策だが、好タイムで快勝するタイプではないので、どれかには差されてしまうかな…

 

7枠14番 プラダリア

宝塚記念の16番人気6着は好走だったが、今回はそこでもっと好走していた馬たちと走るので。ハンデ戦を選んで使ってきた戦績を見てもここでは厳しい。

 

8枠15番 スルーセブンシーズ

イクイノックスに迫った宝塚記念4着と、いつのまにか追い込んできていた凱旋門賞4着。時計が早めの馬場で走れそうなら、軽量馬体も懸念しなくてよいか。

 

8枠16番 スターズオンアース

大外枠の不利よりも、下馬評よりも走ったジャパンC3着から中3週のローテーションを不安視。もともと勝ち切り型ではないので、三連単なら3列目まででどうだろう。

 

ジャスティンパレス

○スルーセブンシーズ

▲ソールオリエンス

★タスティエーラ

△スターズオンアース

△ディープボンド

△シャフリヤール

レースが終わったとき、老練の記者たちは「シロウトは怖いよ」とボヤいていた。しかし、シロウトが怖いのではない。怖いのは、レースのような偶然性の強いゲームの中で、科学や理性的判断を過信することを疑わぬファンである。

寺山修司『幸福論』より)

東京競馬場で逢おう 毎日王冠2023

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雨の暗い東京競馬場での毎日王冠

毎日王冠|1995年10月8日 | 競馬データベース - netkeiba.com

同じシチュエーションで思い出しちゃうのが1995年なんだから、俺もいったい何年生きているんだか。

あれは雨の馬場にサクラチトセオーやジェニュインがもがく中、大崎昭一に代えて安田富男を乗せたスガノオージが逃げて泳ぎ切ったレースだった。

2着のドージマムテキには、村本善之ではなくて善臣先生が乗っていたんだな。

この年の春のタヤスツヨシが勝ったダービーは覚えていない。

春の終わりか、夏のどこかか、秋の始めか。

そのどこかに俺が競馬を見出した境目があるのだと思う。

そして割合がっつりと覚えてるんだわ、あの頃の競馬は。

なんなら当時の馬柱が浮かんできたりするもん。

若き日の記憶力というか、まだまだ自分のスペックが高かった時代のことだから。

今のほうが覚えられないというか、忘れたいことばかり増えてしまったともいえる。

 

毎日王冠 理想と現実

ジャスティンカフェ 7着

〇ソングライン 2着

▲フェーングロッテン 12着

△パラジ 9着

△シュネルマイスター 3着

 

前の日までろくに寝てなくて、ようやく手に入れた時間を競馬場で過ごした。

誰がなんと言おうとも、自分にとっては正当で正統な過ごし方だった。

まったく予習もできなかったので、前の晩になんとか買えた東スポをそのまま持っていった。

おかげでおっぱいのページも眺めずに捨てた。

勝ったエルトンバローズはまったく買っていないし、前後のレースも当たらないし、それでも来られてよかったと思っているんだから、やっぱり「毎日王冠」は府中の秋の季語なんですな。

外ラチ一杯、なんとか季節に参加できた気がした。

 

以上

2023スプリンターズS 予想と短評

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1枠1番ナムラクレア

元々の安定勢力に、土曜の馬場はどうも内枠有利。圧勝も?

 

1枠2番テイエムスパーダ

セントウルSであっと言わせた14番人気の逃げ切りも、ここでは先手が怪しくて

 

2枠3番ピクシーナイト

振り返れば3歳で当レースを勝利していた天才。香港での事故以来冴えないが、前走の末脚には復活の気配も

 

2枠4番ナランフレグ

去年の3着馬。しかし大敗の前走に加え、スプリントで7歳馬には大望を抱きにくく

 

3枠5番ウインマーベル

今日の2着馬。しかし前走キーンランドCの16着はいくらなんでも負け過ぎ。特に急上昇の話もなく

 

3枠6番ママコチャ

前走は初めて1200を走った北九州記念で追い込んで2着馬。前々走の安土城Sも快勝だった。川田への乗り替わりも心強い

 

4枠7番オールアットワンス

直千競馬が板に付いて、急坂ありの1200ではもはや距離長い感が

 

4枠8番メイケイエール

例によってピンかパーかの馬。単勝から売れるタイプではあるが、前日4番人気は売れてるなぁ…。切ってなんぼかと

 

5枠9番アグリ

横山パパらしい追い込む競馬で2着だったセントウルS。中2週の反動がなければ好勝負

 

5枠10番マッドクール

1番人気9着だった前走CBC賞では熱中症らしき状態だったとのこと。さすがに秋めいてきたここでは「ほどよい」先行力を活かせれば

 

6枠11番ジュビリーヘッド

丁寧に1200のレースを使われて、他馬との力差が浮き彫りになる結果に。函館SSの2着はあるが、あそこはレベルに疑問符が

 

6枠12番ドルチェモア

燃え尽きるのが早かった2歳チャンピオン。無事の完走を

 

7枠13番ジャスパークローネ

逃げ切りで重賞連勝中も、中山の急坂を踏ん張ったら「参りました」のスタンスで良いのでは

 

7枠14番エイシンスポッター

よほどハイペースにならないと助けてもらえない

 

8枠15番キミワクイーン

函館→札幌と転戦した後のG1レース。7着だったキーンランドCを使っていなければ惑星扱いもあったのだが

 

8枠16番モズメイメイ

戦績を見るに逃げないと勝てない馬。ジャスパークローネが先手必至の状況で、また葵Sのようなスタートダッシュを求めるのはいくらなんでも

 

◎ナムラクレア

○ママコチャ

▲アグリ

★マッドクール

△ピクシーナイト

△キミワクイーン

 

酒場の片隅で流しの鉄が歌っている。

刺せば地獄

刺されりゃ地獄

全くな、とスシ屋の政が相づちを打つ。

「刺されりゃ地獄だもんな」というわけである。

逃げる馬にとって一番怖いのは「差し」(刺し)だ。

寺山修司『ネバーセイダイ』より)

2023札幌記念 予想と短評

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1枠1番 ソーヴァリアント

大器と言われて2度のチャレンジCを制したのみの実績はどうなのよ?ルメール騎乗で人気は間違いないからこそ軽視のほうがおいしくなる。札幌2戦2勝の戦績はあるがともに少頭数の条件戦では

 

2枠2番 ウインマリリン

去年の3着馬だが相手は去年より強力になった。苦しい時ほど頼れる鞍上松岡がほどよく前目の位置を取れれば

 

2枠3番 ウィンマイティー

昨秋の走りを見る限り一線級が相手ではもう苦しい6歳牝馬。調教の評価は高かったようだが、それでもどこまで健闘できるか

 

3枠4番 シャフリヤール

Cデムーロが騎乗してから煮え切らない結果が続いている感。ここは日本、横山武史への乗り替わりをプラス要素にとらえれば、なんといってもダービー馬

 

3枠5番 ジャックドール

去年の覇者。ただ去年は大阪杯から直接、今年は大阪杯から安田記念を余計に挟んだ臨戦過程。ひとつ歳をとった分も含めて、ゴール前でちょい差しされるイメージかなあ…

 

4枠6番 ダノンベルーガ

不安は右回りでの戦績の薄さ。それでもモレイラ騎乗なら頭まで考えたが、陣営がどうも弱気。もともとコメントを額面通りとりにくい厩舎ではあるけれど

 

4枠7番 ヤマニンサルバム

オープン未勝利、函館記念11着からの臨戦では単純に力が足りない

 

5枠8番 マテンロウレオ

大阪杯4着→天皇賞・春5着の戦績は立派だが、追い切り本数が足りないとの声。ハンデ戦、非根幹距離など野暮ったい要素があったほうが活きるタイプに思えて

 

5枠9番 アフリカンゴールド

もっと距離がないと逃げの形には持ち込めないのでは。無理に先手を取りにいけば3コーナー手前で失速やむなし

 

6枠10番 トップナイフ

14着だったダービーを思えば適正距離のレースに戻れた印象。父から息子の横山和生に乗り替わって、内を突く騎乗ができれば面白いが

 

6枠11番 ラーグルフ

併せ馬で先着を許した調教をどう見るか。春に中山の重賞で好走した実績からして、まったく無視するのももったいない馬のはずなのだが

 

7枠12番 ヒシイグアス

大阪杯の7着で影が薄くなってしまったが、本来は間隔を開けながらも安定した走りをしてきた馬。4ヶ月半の休養明けを素直にリフレッシュ要素にとらえれば

 

7枠13番 プログノーシス

川田ですら好スタートが切れない馬。ディープインパクト産駒の末脚がハマればというところだが、ジャックドールに展開を支配されるとちょい差しのイメージは浮かびにくく

 

8枠14番 イズジョーノキセキ

13番人気の有馬記念で4着するなど意外性はある。関係者のコメントからは前走クイーンS5着からの上昇も見込める様子。岩田父のイン突きが見られれば馬券圏内も

 

8枠15番 ユニコーンライオン

大外から逃げて玉砕、が一番美しいかな

 

◎シャフリヤール

◯プログノーシス

▲ジャックドール

★ヒシイグアス

△ウインマリリン

△イズジョーノキセキ

先にいく4頭と、ぴったりマークしていくサクラスイセイ。その5頭が、共倒れになって一瞬の切れ味を持った馬、たとえばキョウエイヤヨイが抜け出してくるのではないかな。

と、私は推理していると、スシ屋の政が冷やかした。「刑事になったつもりで、逃げる相手を追っかけても、つかまえるとは限らないぜ」

寺山修司『ネバーセイダイ』より)

大井競馬場→すえひろ湯

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「日本一の勝ち鞍を取ってみようかな」って、そういう気持ちになっていったんですね。大井のリーディングは獲ってたけど、南関ではずっと2位でしたから。そのためには年間300勝を超えないとだめなんです。40代半ばで、全国リーディングを獲りましたよ。

俺はもう、人の話なんか聞かないことに決めているの。

人生の選択なんて大抵はうまくなんかいかないんだから、最後は「自分で決めたんだから仕方がない」に諦めながら着地をすることが、命を繋ぐための唯一の思考だと思っているからだ。

でもね、この的場文男さんの、40歳を過ぎてから日本一の勝ち鞍を狙いにいって、46歳で全国リーディングを獲った話には勇気づけられた。

「一体なんのために」「いまさら無理だ」そう言われながら42歳で受けた院試は、「俺は的場文男なんだ」と自分を騙しながらなんとか乗り切ったんだから。

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大井競馬場にやってきたのは2019年12月29日、オメガパフュームが勝った東京大賞典の日以来だった。

大井競馬場は前とあまり変わったようには見えなくて、これは前の記憶が薄れているだけかもしれないけれど、とにかく懐かしかった。

トゥインクル」の文字が入ったハズレ馬券すら、懐かしくて、愛おしかった。

だから今日はずっと紙の馬券を買った。

コロナ禍の前の記憶が、やっと解凍されていく感覚があった。

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競馬場で見えるのは、すべてが美しい光景なんだぜ。

そう見えないとしたら俺が手に持っているiPhone SEが悪い。

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競馬場から無料のバスに乗って、大井町へ。

今日のサウナはすえひろ湯だった。

余計なものが何もないというか、もしかして必要なものまでないんじゃないかと思ってしまうくらい、のっぺらぼうのサウナは金春湯の流派ゆえだろう。

浴室にもサウナにも余裕があったのは、お盆の品川は人が来るより送り出す側だからで間違いない。

 

以上